カウンター数席にテーブル1台という非常に小ぢんまりとした店内には、世界中から集められたアンティークな品々が宝石箱のように詰め込まれています。兼六園前とは思えない、静かな空間に響き渡る時計の鐘の音がとても心地よい。
豆の種類やその日の天候、湿度によって、3種類の焙煎機を使い分けるというこだわりよう。
ものによっては100万円以上の機械もあり、市の助成金を得て購入したものもあるそうです。
メニューはもちろん、コーヒーのみ。女性の場合は「濃いのがいいか薄いのがいいか」と聞かれることもありますが、男性はほぼ間違いなく濃いのを選ばされることになります(実際に行けば分かると思いますが)。さすがは話術の巧みなマスターです・・・。よどみなく、しっかりとした深みとほのかな甘さを感じさせる贅沢な1杯。夕方に飲んだおかげで、その晩は朝4時まで眠ることができませんでした。
東京を中心とする国内の喫茶店を10年以上もの間渡り歩き、人生のほとんどをコーヒーの研究に捧げたというマスターの話は尽きることがありません。コーヒー会社に入社し、ブレンダーとして活躍していたころについて。自身のコーヒー哲学について。女性について。うんうんと話を聞いているうちに、気付けばもうすっかり日が落ちていることでしょう。
「コーヒーへの探究心は尽きない」
そう語るマスターの目は、今を生きる現代っ子の誰よりも若々しく、煌めいているように見えました。
電話 076-262-8448
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